職人から経営者へ。私が続ける“挑戦”の意味

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私はこれまで、建築の現場で職人としての経験を積み重ねてきました。
屋根工事、塗装業、サイディング工事など、実際に手を動かしながら技術を磨いてきたことが、
私の原点です。

独立後はサイディングを中心に施工を行いながら、ログハウス建築にも挑戦しました。3棟を施工させていただきましたが、結果として事業としては失敗に終わりました。
なぜ失敗と言っているかというと、当時の私は27歳で建築工事1式を受注するには経験も年齢も
足りなすぎました。
ありがたいことですがお客様は、この20代社長である私を信頼して頼んでくれたました。
もちろん最後まで完成させましたが、建築に携わったスタッフがみんなやめてしまい、
残ったのは借金のみ。

“食べ物が喉を通らない”

こんな思いをしたのは、この先にも後にもないでしょう。
今思えば全然対したことのない借金と経験ですが、若すぎた私にはダメージが
大きすぎたことを覚えています。

しかし、その経験から学べたことは非常に多く、今でも私の財産となっています。
その一つが、将来を見据えた技術と資格の重要性でした。
「また建築に挑む時が来る」——そう信じて、私は2級建築施工管理技士の資格を取得しました。
失敗があったからこそ、そこから生まれる気づきや行動が、自分自身を次のステージへと押し上げてくれたのだと思います。


■ 社名に込めた想いと、“トライ”の精神

私の会社「ハートライフ株式会社」には、ひとつの大きな想いを込めています。
“心ある仕事を通して、お客様の人生に寄り添う”という理念、そしてもう一つ、「ハートライフ」
という名前の“真ん中”には「トライ=挑戦」という言葉を意識的に込めています。

挑戦とは、ただ新しいことを始めるだけではありません。
事業としての挑戦はもちろんのこと、お客様一人ひとりが本当に求めているものを追求するという意味でも、「挑戦」は常に私たちの行動指針です。

私は、同じ建物を何百棟建てるよりも、
「たった一つしかない建物」をいかに多く生み出せるかが、建築に携わる者としての最大の使命
だと信じています。


■ 成長の前兆は、“うまくいかない時”にこそ現れる

経営をしていると、順調に見える時ほど危険なことがあります。
うまくいっている時、人はつい油断し、気づかぬうちにリスクを避け、チャンスを見逃してしまう。

本当に成長する会社とは、うまくいかない時期を乗り越え、悩み抜いた先で、次の一手を見出してきた企業です。
課題に直面し、迷いながらも行動し続けたからこそ、光が差す。

誰もが知る大企業ですら、長年赤字が続いたあとに大きな飛躍を遂げた例は数多くあります。
その背景には、諦めずに考え抜いた時間、仲間と支え合った時間、苦しみの中で見つけた確信があるのだと思います。
歴史ある会社の初代社長なんて人は、この仲間という部分をホントに大切にされている方が
多いです。それは引き継げない管理職や2代目社長にはなってはいけません。

川辺で優雅に泳いでいるアヒルがいたとしましょう。
とても気持ちよさそうに泳いでいますね。
しかし、水中からみると…
とても全力で漕いでいるわけです。

私は感じるところが2つあります。
1つは、いつも優しく余裕のある人。成績もよく、頭もよくスポーツ万能!
こんな人ほど、みえない努力を重ねているんじゃないかということ。
2つ目は、みるからにお金持ちの大社長。とても優雅に過ごしているが
それを支えている人間がたくさんいるということ。絶対にこの人たちへの感謝を
忘れてはならないということだ。

建築でいえば、計画するデベロッパー。施工する大手ゼネコン。受注する大手企業。
下請けの中小企業。そして作業する職人さん。
この職人さんにスポットを当てれなくなったら日本の建設業界はいよいよ違うものに
変わっていくだろう…

これもすべて失敗から学んだ“心”です。


■ 私が信じ続けてきた言葉

私が小学生の頃に出会った、ナポレオン・ボナパルトの言葉があります。

「我が辞書に“失敗”の二文字はない」

当時の私は、ただその言葉の響きの強さに惹かれたのかもしれません。
でも、不思議とその言葉が、ずっと心に残っていました。
その言葉と、ナポレオンが勝利を確信したあの姿を…

大人になり、経営という現実の中で、周囲から「失敗したらどうする」「リスクが大きい」といった声を多く耳にします。
しかし私は思います。
本当のリスクは、“挑戦しないこと”にある。 

失敗も、後悔も、すべては成長の糧になる。
挑戦したからこそ、見える景色がある。


成功は、悩み抜いた者だけがたどり着ける“オアシス”である。
そしてそれは、また次の旅に出るための——ほんの一瞬の、静かな時間なのかもしれない。


これからも、私は挑戦を続けます。
悩み、考え、行動しながら、仲間と共に、心ある建築を追求し続けていきます。

この「たかログ」では、そんな私自身の想いや経験を、少しずつ言葉にしていけたらと思っています。
どうぞ、これからもよろしくお願いいたします。

たか

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